乾癬(かんせん)とは?
乾癬(かんせん)とは?
乾癬とは、体の中の免疫バランスの異常によって起こる、全身性の炎症疾患です。
乾癬の中で一番多い種類が尋常性(じんじょうせい)乾癬です。
尋常性とは「ふつうの・ありふれた」という意味で、一般的に「乾癬」と言えば、尋常性乾癬を指します。
乾癬の症状
乾癬には、主に以下の3つの症状があります。
紅斑:皮膚が炎症を起こして赤みを帯びている
肥厚:皮膚が厚みを増して盛り上がっている
鱗屑:銀白色の皮膚がぽろぽろはがれ落ちる
全身のどこにでも出ることがありますが、刺激を受けやすい(擦れやすい)ところ、例えば頭皮や髪の生え際、肘、膝、腰回りに出やすいのが特徴です。
また、爪の色が濁ったりデコボコしたりすることもあります。個人差はありますがかゆみがみられることもあります。
乾癬の素因とは
乾癬になりやすい体質(遺伝的要素)に加え、食生活の乱れ・飲酒・肥満・喫煙・ストレス・感染症・薬剤などの複数の環境因子が加わることで発症するのではないかと考えられています。
乾癬の治療
治療法は大きく分けて、塗り薬・飲み薬・注射剤(生物学的製剤)の薬物療法と、光線療法の合わせて4種類があります。治療法は患者さんの症状や治療目標、治療効果などを考慮して治療を行っていきます。
日常生活のケア
〇不規則な生活や睡眠不足、過度なストレスは症状悪化の要因になります。規則正しい生活リズムを心掛け、自分なりのストレス解消法を見つけ、気分転換ができるといいでしょう。
〇乾癬はメタボリック症候群と関連していると言われています。肥満を避けるため、バランスの良い食生活を心掛けましょう。また、過度の飲酒・喫煙は悪化要因となるため、できるだけ控えめにしましょう。
〇紫外線照射量が多く、軽装で衣服による刺激が少ない夏は症状が軽快し、冬に悪化することが多いとされています。ただし、夏でも急激な日焼けや発汗により皮疹が悪化することもあるので気をつけましょう
気になる症状がございましたらお気軽にご相談ください♪🌷
2021年6月24日
水虫の治療👣
水虫治療には塗り薬(外用薬)を処方されます。外用薬には、液剤・クリーム剤・軟膏などあり、症状に合った薬を使用します。
外用薬は、お風呂あがりに塗るのが効果的です。塗るときは、症状の出ている部位だけではなく、指の間から足の裏全体に塗るようにしましょう。症状が治まっても、しばらくの間は塗り続けるようにします(最低1ヵ月、沖縄の場合は3か月)
爪白癬は爪の中まで外用薬の成分が浸透しにくいので、症状に応じて、外用薬や飲み薬が処方されます。皮膚科医師の指示にしたがって検査を受け、薬を使用するようにしましょう。
水虫のケアと予防
薬による治療を開始するとともに、感染を防いだり、症状を悪化させないようにケアすることが大切です。白癬菌が喜ぶ環境を排除するよう心がけましょう。
ケアのポイントは清潔、乾燥、清掃です。
白癬菌の栄養源は角質層に含まれるケラチンです。足の裏全体と足の指の間も石鹸でていねいに洗うようにします。ただし、ゴシゴシ洗いは禁物で、なでるように洗いましょう。洗った後は、指の間、足の裏をタオルで拭いて乾燥させます。マットやスリッパ、床や畳のほこりなど、生活環境内で生きている白癬菌は、洗ったり掃除したりすることで取り除くことができます。
水虫がうつるのを防ぐには、家族全員の協力が必要です。水虫の人とスリッパやバスマットの共用はやめ、感染を防ぐようにしましょう。
こうした予防は重要ですが、きちんと治療することが最も確実で簡単です。治療が最大の予防法です。
かゆみや、カサカサがあっても水虫に似た他の疾患である可能性もあるので、水虫かな?と思ったら一度受診し検査をしてもらいましょう。お気軽にご相談ください🌷♪
2021年5月26日
水虫👣のお話
水虫ってなんだろう?🤔
足の水虫と呼ばれているものは、医学的には足白癬(あしはくせん)と言います。白癬菌というカビの仲間が皮膚に寄生して起こる感染症です。白癬菌は足だけでなく、手、頭など身体のどこにでも感染し、部位によって、シラクモ(頭部白癬)、タムシ(体部白癬)、インキンタムシ(股部白癬)、爪白癬、手白癬など、異なった病名がついています。白癬菌は、皮膚の角質層や毛髪の成分であるケラチンというたんぱく質を栄養源としてすみついているため、その栄養源があるところなら、どこでも白癬になります。白癬菌は、高温多湿の環境を好むため、気温が低く空気が乾燥している間、水虫の症状は治まっています。しかし、気候が暖かくなってジメジメしてくる頃に症状が現れます。
水虫の検査👀
白癬かどうかを診断するためには、ピンセットやメスで疑わしい場所の皮(鱗屑)を掻きとったり、爪の一部を削って、その中に白癬菌がいるかどうか顕微鏡を使って調べます。
👣足にみられる水虫の症状
◎趾間型(しかん):足のゆびの間(趾間)や側面の水虫。赤くなる・皮がむける・ただれる・皮が白くふやけるなどの症状や、乾燥タイプはカサカサ、湿潤タイプはジュクジュクしたりします。かゆみは、乾燥タイプよりも湿潤タイプで強くなります。
◎小水疱型(しょうすいほう):足の指の間・裏・側面などにポツポツと小さい水疱ができます。進行するとかゆくなります。
◎角質増殖型(かくしつぞうしょく):足の裏の全体がカサカサして厚く硬くなり、ボロボロと皮がむけたり、ひび割れて粉を吹いたようになったり、表面がザラザラになったりします。
◎爪白癬(つめはくせん):爪の水虫。爪が城田黄色に濁って厚くなり、ひどくなるともろくなってボロボロになります。
👣水虫の感染経路
水虫は直接足を触れ合うことがなくても、水虫の方が素足ではいたスリッパや歩いた床や畳などから感染します。特にバスマットは白癬菌が発育しやすいので注意が必要です。付着した白癬菌が感染するには24時間以上かかります。角質層に入り込まない限り、菌は簡単に落とすことができますので、足の指の間まで丁寧に洗って乾燥させることを心がければ、白癬菌の感染を防ぐことができます。足に傷があると感染してしまいますので足を傷つけないようにやさしく洗いましょう。
次回は、治療についてお話します🤗🌷
2021年5月21日
今できるシミ対策✨
太陽の日差しも強くなる、夏の季節にぜひ心掛けてほしいシミ対策をご紹介致します😊
①UVケアの徹底
🌞シミ治療・対策にはUVケアが必須条件です。
紫外線をたくさん浴びることで、表皮層のメラノサイトが紫外線を吸収し、肌を守ろうとします。吸収された紫外線が分解されメラニンを生成し、肌表面にシミができます。
年中降り注いでいる紫外線。外出するときはもちろんのこと、肺シーズン(5月~9月)は室内にいても日焼け止めを塗るなどの対策が必要です。
🙆日焼け止めはこまめに塗り直しした方が、効果が長持ちする🙆
どんなに高い効果があっても、汗で流れたり化粧くずれしては意味がなくなってしまうので、2~3時間おきに塗りなおすのがベストです。メイクしている場合は、こまめにお化粧直しすることを心掛けましょう!
②擦らず、優しく洗おう!
顔の皮膚は、他の身体と比べ薄く刺激を受けやすいためしっかりメイクを落とそうとクレンジングでゴシゴシこすることで、肌にダメージを与えてしまっています。
🌟力を入れず優しく洗顔
クレンジングを使用する際は、肌への刺激が少ないジェルやミルクタイプを使い、お肌を動かさないように優しく行います。
洗顔の際は、泡立てネットなどを使ってしっかりと泡立てて泡で洗うイメージで行いましょう🎶
トレチノイン療法は、秋~冬にかけてのご使用開始をご案内しております。日差しの強い夏は、日焼け対策・肌の摩擦予防を心掛け、今できるシミ対策を行っていきましょう🤗
2021年4月21日
虫刺され🌳
気温も暖かくなり、外での活動も気持ちのいい季節になってきましたね。
今回は、虫刺されについてお話したいと思います。
虫刺されとは、吸血性の蚊・ダニ・ブヨ・ノミや毒をもったハチ・ムカデ・クモなどに刺され起こる皮膚炎です。虫刺症(ちゅうし しょう)といいます。
毛虫🐛に直接触れたり、刺されたりしていなくても、毛虫の身体から抜けた毒針毛が風にのって飛んできて皮膚に付着しただけで発症する場合や、外干ししていた洗濯物や布団に付着した毒針毛に振れたことが原因で発症することもあります。
虫刺されの治療は、軽症であれば市販のかゆみ止め外用薬での対応でもよいですが、赤みや痒みが強い場合はステロイド外用薬が必要です。かゆみがひどいまま放置することで、掻き壊してとびひになってしまうことがあるので注意が必要です。
✨虫刺されの予防✨
🐛屋外での活動時は肌の露出を控えめにする。 🐛虫除けスプレーを使用する 🐛虫に近寄らない
湿疹やかゆみがあれば、お気軽にご相談くださいね😊🌳
2021年3月17日
粉瘤は早めに対処を!
粉瘤とは皮膚の下に袋状の構造物が生成され、その袋の中に皮膚から剥がれ落ちる垢や皮脂がたまってしまうことでできた腫瘍のこと。沖縄の方言では「とうふのかしー」と言われます
半球状で中央付近に黒っぽい開口部がみられることがあります。体中のさまざまな箇所にできる可能性があり、背中・頬・耳たぶにできることが多いといわれています。
初期段階の粉瘤は、通常痛みはありません。触るとグリグリとしたしこりのようなものが感じられる程度ですが、自然治癒することはなく放置しておくと時間とともに少しずつ大きくなっていきます。
治療は、粉瘤の袋を取り除く手術(局所麻酔)が必要です。
細菌感染し炎症を起こすと、赤く腫れあがり、痛みを伴います。(炎症性粉瘤)
炎症がひどくない場合は、抗生剤の内服投与で炎症を抑えます。
炎症性粉瘤が悪化すると、粉瘤の袋状の構造物がもろくなり、破れやすくなります。はじめはしこりのような粉瘤も、次第にブヨブヨと柔らかくなり、触ると熱をもっているのがわかるようになります。
このような状態になると、皮膚を切開して内部にたまった膿を出す排膿処置が行われます。
排膿処置は、感染を抑える処置であり、粉瘤を取り除いたわけではないので注意が必要です。2~3か月後様子をみてしこりが残っている場合は、手術にて粉瘤の根治治療を行う必要があります。
もしかして、粉瘤かな?とおもったら放置せずお気軽にご来院くださいね♪
2021年3月6日
手荒れにお困りではありませんか?✋
手荒れは、特に主婦・美容師・飲食店員・銀行員など水仕事を頻繫に行ったり、指先を使うことが多い人に見られる疾患でしたが、去年・今年は、感染対策のためにまめな手洗い・手指消毒を行っていますので手指が乾燥し多くの方が手荒れの症状で受診されております。近頃はお子様も手荒れでの受診も多い印象です。
手洗い・手指消毒はウイルスや菌に感染しないためにとても重要なことですが回数が多いと皮膚表面をカバーしている皮脂が落ちて乾燥した状態が続き、皮膚のバリア機能が低下し手荒れを引き起こしてしまいます。
予防としてはまめな保湿ケアが必要。携帯しやすいチューブタイプの保湿剤を用意し、手洗い・消毒のたびに塗るようにしましょう。
乾燥がひどくなると、手指はカサカサ、痛みを伴うひび割れやあかぎれが生じます。
さらに悪化すると、手湿疹となり強いかゆみや赤み・水ぶくれの状の湿疹ができてしまいます。
湿疹になってしまうと保湿剤ではケアができないため、湿疹になる前の早めのケア・治療が大切です
まだまだ、感染対策が必要な日々ですが、「手洗い・消毒」にプラス「保湿」を心掛けましょう♪
2021年2月12日
帯状疱疹ってどんな病気🙄?②
治療💊
帯状疱疹の治療の基本は、抗ヘルペスウイルス薬を中心に行われます。抗ヘルペスウイルス薬はウイルスの増殖を抑えることにより、急性期の皮膚症状や痛みなどを和らげ、治るまでの期間を短縮します。さらに合併症や後遺症を抑えることも期待されます。効果が得られないからと自己判断で服用量を増やしたり、内服をやめたりしないで指示されたとおりにお薬をのむことが重要です。痛みが強い場合は、痛みを抑える鎮痛薬なども処方しますのでご相談ください。
合併症💊
・急性期痛は、皮膚や神経の炎症によるものですが、帯状疱疹後神経痛は神経の損傷によるものです。帯状疱疹後神経痛が残った場合は、ペインクリニックなどでのご紹介も行っております。
対策🙋
🌷できるたけ安静にしましょう。
帯状疱疹は疲労やストレスが原因となり、免疫力が低下したときに発症します。十分な睡眠をと栄養を取り、精神的・肉体的にな安静を心掛けることが回復への近道です。
🌷患部を冷やさないようにしましょう
患部が冷えると痛みがひどくなります。患部は冷やさずにできるだけ温めて血行を良くしましょう。ただしカイロや温湿布、湯たんぽなどはやけど・かぶれに注意して使いましょう
🌷みずぶくれは破らないように気を付けましょう
水ぶくれが破れると、細菌による感染がおこりやすくなります。細菌による化膿を防ぐためにも患部は触らないようにしましょう。
🌷小さな子供との接触は控えましょう
帯状疱疹が他人にうつることはありませんが、水ぼうそうにかかったことのない、又はワクチン未接種の乳幼児には水ぼうそうを発症させる可能性があります。
予防🌺
帯状疱疹の予防には、50歳以上の方を対象としたワクチンがあります。
水ぼうそうにかかったことのある人は、すでに水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫力を持っていますが、年齢とともに弱まってしまうため、改めてワクチン接種を行い、免疫を強化することで帯状疱疹を予防します。予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、発症しても軽症に抑えられるともいわれています。
気になる方はお気軽にお問い合わせください😊
2021年1月4日
帯状疱疹ってどんな病気🙄?①
帯状疱疹の特徴
身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状に現れる病気です。この症状に由来して「帯状疱疹」という病名がつけられました。帯状疱疹は、体の中に潜んでいたヘルペスウイルスの一種、水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こります。水ぼうそうにかかったことのある人なら、だれでも帯状疱疹になる可能性があります。
・水ぼうそう(水痘):はじめて感染したときは水ぼうそうとして発症します。
・潜伏感染:治った後も、ウイルスは長い間体内に潜んでおり、普段は免疫力によって活動が抑えられています。
・免疫力低下:加齢や疲労・ストレスなどで免疫力が低下するとウイルスが再び活動を始めます
・帯状疱疹:ウイルスは、神経に沿って移動、皮膚に到達し、帯状疱疹を発症します。
症状
帯状疱疹の症状には個人差がありますが、多くは、はじめに皮膚に神経痛のような痛みが起こります。痛みは、皮膚の違和感やかゆみ、しびれとして感じる程度から、ピリピリ、ズキズキ、チクチク、針で刺されたような痛みや、焼けるような痛みまで様々です。その後、水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に現れ、徐々に痛みが強くなり、眠れないほど痛むこともあります。強い痛みや皮膚の症状は、主に体の左右のどちらかにみられ、3~4週間ほど続きます。
帯状疱疹になると、痛みがあり、家事ができない・仕事に集中できない・眠れないなど、日常生活に支障をきたすことがあります。帯状疱疹の発疹や水ぶくれなどの治療は行わなくても治る場合もありますが、治療が遅くなったり、放置されると頭痛や発熱などの全身症状が現れることもあります。特に首から上の帯状疱疹は重症の場合、失明や顔面麻痺、難聴を引き起こすことがあります。発疹が消えたあとも痛みが残ることがあるため、できる限り早めに受診しましょう。
2020年12月23日
アトピー性皮膚炎~治療薬~
アトピー性皮膚炎の外用薬での基本治療は、皮膚のバリア機能を補う治療(保湿)と、炎症を抑える治療(抗炎症療法)です。
患者さんその時その時の症状の程度やライフスタイルなどに応じて適切な治療を組み合わせます
薬物治療は、他湿疹と同じようにステロイド外用薬を使用します。
ステロイド外用薬については下記をご参照ください😊
ステロイド外用薬って怖い薬?:https://southwind-sc.com/wp/wp-admin/post.php?post=1621&action=edit
ステロイド外用薬を上手く使おう!:https://southwind-sc.com/m-info/1636.html
ステロイド外用薬以外に、
プロトピック軟膏(2歳以上使用可能)・コレクチム軟膏(16歳以上使用可能)という体の過剰な免疫反応を抑えて皮膚のかゆみや炎症をおさえる治療薬もあります。
長期にわたって使用してもステロイド外用薬でみられる皮膚委縮が起こらないと言われています👏
また、外用薬以外にも自宅での“自己注射”が可能なお薬 デュピクセント という治療薬💉があります。(15歳以上使用可能)
デュピクセントは「IL-4」と「IL-13」という物質の働きを直接抑えることで、皮膚の2型炎症反応(Th2細胞による炎症)を抑制する新しいタイプのお薬です。
アトピー性皮膚炎の皮膚内部に起きている炎症反応を抑えることによって、かゆみなどの症状や、皮疹などの皮膚症状を改善します👏
デュピクセントは、2週に一度通院する方法と、自宅に持ち帰り自己注射する方法を選択するお薬です。
自己注射により、通院に伴う時間の制約や負担の軽減につながります👏
自己注射を始める前には病院で注射方法を説明・練習を行い、自信がついたら自宅での自己注射を始める流れとなります。
安心して注射を行えるようにサポートいたします🙋!
また、高額療養費制度も利用できます。気になる方は、一度来院しご相談ください😄
アトピー性皮膚炎の治療では、患者さんが自分の状態をよく知り、継続して治療に取り組むことがとても大切です。
病気や治療について知りたいとき・なかなか良くならず不安な時はぜひ、ご相談くださいね🌺
2020年12月4日